六甲山紅葉谷

(記・白子 八千代

平成6年11月5日(天候  雨) 

CL白子
 井本  切畑  平井  有北  有北  大畑  白子  計8名
   

 前日から心配していた天気も、 当日の朝の天気予報では 「兵庫県はくもりのち晴れ」 ということだったので、 出かけることにした。
電車を乗り継ぐ間に雨はやむどころかだんだん強く降ってきているようで気になったが、 大畑さん、 有北さん、 白子
の3人は、 のん気に菊花賞の馬券を買っていた。 (当たったら、 帰りにおごってもらうことにする。)

 宝塚駅に着いたときには、 期待もむなしく思いっきり降っていた。
さすがに有馬温泉に入っておいしいものを食べて帰ろうという案がでたが、 あくまでも天気予報を信じ、 はじめのうちだけなら雨の中を傘をさして歩いてもいいのではないかという結論に達したので、 山に向かった。 ……が、 結局、 最後の最後までとことん雨だった。

 しかし、 ちょうど見頃であった紅葉が雨に洗われてきれいだった。
また、 道がぬかるんでいるところは少ない上に、 ほとんどが落ち葉の散り敷いた風情のある道だったことも救いだった。
 六甲山系は観光地化されているが、 紅葉谷のある裏六甲の方は落ち着いた雰囲気で、 雨の山も悪くないなと思わせてくれた。
そのことを知っていたのか、 それとも私達と同じく天気予報に裏切られただけなのか、 ハイカーは多かった。

 階段状になっているところが多い道は楽とはいえなかったが、 それでもわずか1時間半の登りだった。
 お昼ごろに稜線に出たが、 雨はそのころ特に強く降っていたので、 お弁当を食べるのに展望台の近くにある屋根付きのベンチ (無料休憩所) が利用できたことはうれしかった。

 下りの天狗岩南尾根は、 私は4月に西山谷を溯行した帰りにこの道を歩いていたため、 油断しすぎて間違えてしまった。
オリエンタルホテルの横の車道を歩いていると右に鉄塔が見えてくるので、 その下をくぐって天狗岩をめざすのであるが、 その鉄塔を見落としてまっすぐ歩いてしまい、 約10分ほど引き返した。
頼りないリーダーでみんなに申しわけなかったと反省している。

 さて、 その天狗岩は表六甲側で、 天気がよければ明るい展望が望めるのだが、 今回は当然ながらまったく何も見えなかったし、 紅葉も少なかった。

 この日のメンバーの足では、 遊歩道ハイキングは物足りなかったらしく、 途中でやさしい道とむずかしい道に分かれた時は、 こっちの道の方がおもしろそうだとわざわざ悪路を選んでいた。
道といえるような道ではなかったのだが、 それでも片手に傘を持ったまま、 おしゃべりもやめることなく下りていた。 (だいたい、 ふだん大峯ばかり歩いているからKRCにはこういう輩が増えるのである。)
 
 寒天橋のバス停に着いたのは2時40分頃だった。
 時間が余ったので、 梅田で登山用具店に寄ったり、 井本さんご推薦のイタリア料理店でゆっくり食べて帰った。 (ちなみに馬券は大ハズレだったので、 各自自前)
 雨の日曜日にしては充実した1日だったと思う。
他のみんな、 特に競馬で負けた3人の胸中は知らんけど……。