釜ノ公谷

(かがりび・雪稜・KRC合同登山)

(記・白子八千代

H.13.9.23〜24

「かがりび」CL田村、大掘、三栖、織戸
「KRC」CL伊藤
、多部、有北、井本、白子、白子  
「雪稜」坂本

初めてのかがりび、雪稜、KRCの3会合同沢登りである。
2日とも秋晴れのさわやかな天気で、釜ノ公谷も広く、明るく、楽しい2日間だった。

しかし・・・いきなり、そう、いきなり道を間違えた。
駐車場を出てすぐのゲートをなんの疑いもなくくぐり、そのまま白倉谷へ向かってしまい、はじめから間違っているなんてユメにも思わず、一時間以上も右往左往した。
正解は、まずゲートのすぐ手前の左下の坂道を下りていくところから始まる。
「かがりびが黙って行くから」「KRCが黙って行くから」正解なんだろうと、地図も道標も見ず、お互いを信頼(?)。かがりびCLの田村氏曰く、「(間違えたことが)ケッタクソワルイから次は白倉谷登る!」(笑)。

釜之公入口の吊り橋を渡ってすぐ、高い場所で細めの一本木を渡るという難所が現れ、ヤのつく人以外は当たり前のようにこのサーカス芸をこなす。

日が短いためリーダー達が早めに見切りをつけ(3時半頃)、中州を過ぎたあたりでツエルト(かがりび)、ブルーシート(KRCと雪稜)を小屋がけし、焚き木を集めておいて夕食。

かがりびはあっさり湯豆腐うどん、KRCはこってりすき焼きうどん。

焚き火の煙りが青い霧のようになって登ってきた谷間にいつまでも漂い、やがて星空が広がった。

初秋の小屋がけ泊。軽量化のためほとんどのメンバーはシュラフカバーのみで、カッパ等を着こんでもなお寒く、あまり眠れなかったらしい。
女性2名はカバーだけでなくシュラフも着替えも一式持っていったのでよく眠れたが、荷物は重かった・・・さて、どっちをとるか?

2日目は初日の遅れをきっちりとりかえし、快調に進んだ。

50mの大滝。最初の約15mはみんながノーザイルで濡れながら登った。
次のスラブは白子がリードをした(25m)。非常に難しそうである。彼は登れても自分たちは・・・?しばらく様子を見ていたみんなはそれぞれに高巻きを始めた。かがりびは左から、KRCは右から・・・。雪稜の坂本さんだけ残って白子がハーケンを打ったあとフォローをし、続いて10mほどの草付きの壁を林へ向かって斜めにリード、ふたりとも無事脱出。

涸谷をつめると丈の短い笹で覆われた気持ちのいい稜線に出た。
とはいえ、下山道を確認するまでは安心できないはずだが、残り少ない燃料を使いきる義務があると言わんばかりにラーメンを作りはじめるKRCを見て、あきらめた(もしくは呆れた)ようにかがりびさん達はお昼寝。

しょっぱなの道間違いで悪運(?)を使い果たし、帰りはすんなり登山道に出た。

食事、撤収、支度、なにをするにもかがりびはテキパキと素早く、要領がいい。
それに比べて我々KRCは集合時間にも遅刻する等、わりといいかげんなところがあったと思う。

また、かがりびの人達のザックからは、最後の最後まで梨やみかんが次々出てきて、その都度、分けてくれた。

最後に雪稜の坂本さん。初めての沢登りで、荷物も重く、どう見ても初心者向けとはいえない沢に連れていかれたにもかかわらず、軽い身のこなしで終始ニコニコ。また誘ってほしい、とのことです。みなさん、よろしく!