赤    岳
(八ヶ岳)

(記  ツヨシ)


12/28
19:00和歌山発

12/29
諏訪で降りてから迷い、パトカーを捕まえて先導してもらう。
警官のおっちゃんは先月和歌山に遊びに行ったらしい。
「わざわざこんな寒いとこに来んでも熊野古道でも歩いとけばいいのに」
と言われる。
「冬は雪山に登らないともったいないでしょ」
途中でタイヤチェーンを装着して

2:00 美濃戸口着
車中泊

5時過ぎ起き
6:30 発
出発しようとするとNHKのインタビューを受けた。名前と年齢、職業、出身、装備、初めての3000m級の雪山になぜ赤岳を選んだか。
色々聞かれた。
一人で和歌山から来たことに感心している様子でナンバーを撮影している。
話が終わり、一瞬放送日が気になったが、
そんなことには興味がありませんとばかりにかっこをつけて立ち去った。
歩き出してすぐに暑くなり、ダウンを脱ぐ。
この時、ストックを地面に突き刺したまま忘れて歩き出してしまう。
戻るのはめんどくさいから帰りに回収しよう。

7:30 美濃戸
ここまで歩いてみて、車でも来れないことはないと思ったが、
駐車場代が1000円/日。美濃戸口の倍だ。
旅館の前で休憩している登山者に話しかけられた。
「先にはあまり人が入っていないのでラッセルがきついみたいですよ。行者小屋まで行くんですか?」
YES。と答えるとうれしそうに後をついてくる。おいおい。
アイゼンを着けて、南沢ルートから行者小屋に向かう。
特に印象に残るところも無くダラダラと登る。
ラッセルは無し。ひたすら歩くだけ。
11時過ぎ行者小屋着
予想通りの時間だが予想通りすぎてくやしい。
小屋の南側にテントを立てるスペースがあり、すでに3張のテントが張ってある。
雪面を足でならして薄い銀マットを敷き、
その上にテントを立て、銀マットをもう1枚+リッジレスト。
これで寒さはだいぶマシになるかな!?

12:30 昼飯
元気があれば阿弥陀に登る予定だったけど、テントから出る気になれずに寝る。
 
16:30 目が覚めて夕焼けの写真を撮る。周りのテントは20張近くに増えていた。

17:30 寝る
ダウンジャケットを寝袋の下に敷いてザックの中に足を入れるがやや寒い

1:00 飯
出発するには早過ぎるので横になるが寝付けない。

3:00 地蔵尾根へ出発
思えば暗いうちから一人で登るのは初めてだ。
休憩の時に電池を節約しようとヘッドランプを消したら点かなくなってしまった。
息を吹き掛けて温めてみたら復活!ほっ。
鎖が雪面からチラホラ見える。雪が無い時は難しいところなのか。
でも今は簡単簡単。アイゼンとピッケルでどこまでもいける気分♪

4:00 地蔵尾根の頭
日の出に合わせて登ってきたつもりだけどちょっと早いな。
普段出番の少ないピッケルのでかい方を使ってあげようと、風下に座れるスペースを作って休憩。
尾根にまたがってみる。
でもすぐに飽きて歩き出す。

5:00 尾根を満喫
そもそも尾根って何やねん?稜線とどう違うの?細かいことはよくわからんけど、この両サイドがスパッと切れ落ちた感じ。そして日の出前のこの闇、吹き付ける風が一段と魅力をアップさせている。
いや〜尾根最高っす!
山の面白さは森林限界を超えてからやな。

5:30 頂上小屋到着 入口があいていたので中のベンチで時間を稼がせてもらう。ダウン持ってきて良かった〜。
ドア一枚隔てた外はすごい風なのに中は無風のおかげで暖かいように感じる。なんか罪の意識。

6:00 そろそろ出発しようか。
と思ったけどまだ暗くて道がよく分からない。小屋の周りを一周してコンパスで当たりをつける。




6:30 赤岳山頂
セルフタイマーで何回か写真を撮り直しているうちに辺りが明るくなってきた。
なんだ。こうしてみると小屋から目と鼻の先だった。
ところでセルフで写真を撮る時は、できれば一回。もしくは二回で決めたいもんだ。
何回もやり直しているうちに感動が薄れ、何をやってるんだというもう一人の自分が表れ始めるのです。
この天気だと富士山は見えないだろうと判断して下り始める。


7:00 一瞬下降ルートを間違えて岩場に苦戦。ミックスの難しさを知る。


7:30 文太郎尾根の頭
なんせ風がきつい!





 8:00 中岳を登るのにバテバテ。
 富士山が見えていることに気付き写真を撮る。
 肉眼ではよく見えるけど写真ではうっすらとしか写らないみたい。
 中岳からの下りが一番神経を使った。
 全く人が通った跡がなくズボズボはまる。














尾根のど真ん中を行かないと転がり落ちて雪だるまになること間違いなし。
風が強いので風上に体を傾けると、ふと風がなくなってバランスを崩したりする。
体力を使い、強風にやられ、阿弥陀を前にして気持ちが折れた…
どうする俺?
引いたカードは勇気ある撤退。
阿弥陀岳がとても恐ろしく見える。
ごめんなさい。甘くみてました。また来ます。











沢道を使って下降する。

9:00 テントで飯
行者小屋の横には沢水を汲み上げている水道があり、飲み水には困らなかった。
しかし雪山縦走で一週間とか山に入るってすごいなぁ。荷物は多いし、装備は濡れるし。一泊でモチベーションがた落ちな僕。。。

11:00 発

13:00 美濃戸山荘でホットミルクを飲んで休憩。お茶と野沢菜もサービスで出してくれた。

13:45 美濃戸口
ストックは無くなってた。
車に荷物を積み込み、車内にも雪が入る。今まで大事に大事にしてきたがこの時ふっきれた。
そして…

14:30 落車
レッカーを待つ間、パトカーの中で警官のお兄さんと話。明日は大晦日で登山客が多いので赤岳に登るらしい。なんと山岳救助隊の人だった。
長野県警に勧誘され、それもいいかなと思う。

20:00 引き上げ完了
幸い自走できそう。早く帰らないといけないけど、とりあえず風呂に入りたい。
もみの湯は泉質が良くてオススメです。17時以降は半額300円!

22:00 諏訪インター
チェーン規制は解除されているがチェーンが壊れて外れない。路肩に寄せて頑張っているとまたまた警察の助けがきた。
最初から最後まで警察のお世話になりました。

4:00 和歌山


駐車場1000円
食費5000円
高速13700円
ガソリン15000円
レッカー代40000円
中岳からの富士山の眺めpriceless

 

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